友達と一緒に会社の階級を上っていくうちに、物理演算が暴れる横スクロール格闘アクションへと変わっていく。『Stick It to the Stickman』は、オフィスの同僚やライバルの幹部を殴り、蹴り、周囲のものまで武器にして進むローグライトだ。ローカル協力プレイでは同じランに参加でき、Steam Remote Play Togetherを使えばホストがそのローカルセッションを友達へオンライン配信できる。別々のキャラクターがネイティブのオンラインマッチメイキングで合流するのではなく、同じ部屋の混乱を一緒に進むのがこの遊びの中心だ。
目標は会社の非情な社風そのもの。頂上まで進み、CEOを倒して角部屋を手に入れる。すると取締役会にインターンへ戻され、また最初から昇進を目指すことになる。プレイを重ねると新しい社員や技、モードが解放される。頂点に立っても、下積みの仕事から長くは逃れられない。
ひどい職場を一緒に駆け上がる
メインのランは企業タワーの最下層から始まる。オフィスのフロアや危険な職場を進み、赤い棒人間の社員を倒しながら次のボスを目指す。暴走するフォークリフトのいる倉庫を抜け、終末後のバンカーへ降り、最後はFounderとの対決に向かう。協力ミッションを別々に選ぶ形式ではなく、二人で進む昇進ルートがゲームの軸になる。
ローカル協力プレイでは、それぞれが別の棒人間を操作しながら同じ戦闘に参加する。画面は分割される場合もあるが、混み合った部屋や動く危険物、敵の波は共有する。パンチで敵が部屋を横切り、キックで机や壁、別の脅威にぶつかることもある。ラグドール物理の衝突そのものが見どころで、整列した敵が、オフィスを跳ね回る体の山に変わっていく。
協力も肉体的な乱闘そのものだ。支援クラスや固定の役割分担はない。それぞれが自分の攻撃を使い、会社は同じ空間に新たな敵を送り込む。幹部やボスが現れれば二人で攻撃できるが、被弾や吹き飛ばしに対処しながら各自で戦い続ける必要がある。協力の面白さは、複雑な編成を管理することではなく、同じバカげた混乱の中で一緒に上を目指すことにある。
戦闘の合間には短い休憩があり、攻撃チェーンに加える技を選ぶ。選択によって次の部屋での戦い方が変わる。目標はシンプルだが、集めた技や強化、出会う敵の組み合わせによってランごとの展開は変化する。アニメーションが混沌としていても、キャンペーンの流れは追いやすい。
攻撃チェーンが自分のビルドになる
技ごとに別のボタンを割り当てる代わりに、攻撃を順番に並べてチェーンを作る。攻撃ボタンを押すたびにその順番が進み、パンチ、キック二回、パンチの構成なら、同じ入力を繰り返すだけでその順に技が出る。複雑なボタンさばきより、どの技を選んだかが重要だ。技を一つ追加すれば毎回の戦闘で使う流れが変わり、強化すれば動きがさらに大げさになることもある。
技は普通の平手打ちやキックから、紙飛行機、テーザー銃、ナイフ、ショットガン、荷物爆弾、Hadoukenやドラゴンキックのような過剰な能力まで幅広い。オフィスという舞台なら、ホチキスやマグカップも武器の一部としてなじむ。もちろん、安全監査を通りそうにない道具も混ざっている。技ごとに射程、発生の速さ、吹き飛ばし方が異なり、敵が一度に何人も迫る場面では選択が響く。
強化や環境の危険もランを変える。技を強くする強化もあれば、敵が環境の一部にぶつかったときの効果を変えるものもある。IT関連のアンロックでは、敵をぶつけたサーバーが感電させるようになる例がある。別の部屋にはフォークリフトなどの危険も待っている。環境が攻撃の続きを担い、狙っていない吹き飛ばしが練ったコンボと同じくらい役立つこともある。
二人で同じビルドにする必要はない。同じランでも攻撃チェーンを別々に組めるので、棒人間ごとに戦い方が変わる。一方は近距離の素早い攻撃、もう一方は重い一撃や変わった能力を中心にしてもいい。ただし、必須の役割を割り当てるクラス制ではない。二人とも同じ社員を殴り、同じタワーを上る。
技の選択には好みも出る。重くて遅い技は大きな隙を作れる一方、発動中は反撃を受けやすい。素早い攻撃や遠距離技なら、混雑した部屋でも準備を抑えて敵に届く。単体では面白い技も、組み上げたチェーンには入れにくいかもしれない。そこがローグライトの部分で、挑戦中に攻撃順や強化が変化し、CEO撃破後のリセットからは増えたアンロックを持って次のランへ進む。
オフィス以外にも広がる混乱
中心の昇進ルート以外にも遊びがある。荷物の配達は仕事をプラットフォームアクションに変え、Fight Clubでは幹部たちがオートバトラーで争い、Neurolinkでは能力と迫る脅威を使ったSurvivors風のランになる。ワールドマップやアンロック要素は、あらゆる問題を株主価値向上の機会とみなす会社という共通の冗談で、こうした寄り道をつないでいる。
モードはゲーム全体の幅を広げるが、協力プレイとして最も分かりやすいのは一緒に進む昇進ルートだ。それぞれの活動には別の構成があり、協力で遊ぶなら通常のランが分かりやすい。レベルビルダーはキーボードとマウスを使う別の活動だ。自作レベルは標準の昇進ルートとは別なので、同じ協力対応があるとは限らない。
雰囲気の多くはユーモアで作られている。棒人間はノートから逃げ出した落書きのようで、オフィスタワーや倉庫、企業の儀式が戦場になる。真面目な幹部が大げさな攻撃をするボスになり、倉庫にはフォークリフトが現れ、脳内チップが念動力の砲撃を部屋に放つこともある。明るく簡素な見た目と意図的にバカげた暴力が並び、昇進するたびにまた出勤させられる物語が展開する。
どんな協力環境が合う?
ローカルでは一台のコンピューターと一つのセッションを共有する。コントローラーは完全対応で、ゲームパッドが推奨されている。協力プレイの画面は共有表示または分割表示になる。WindowsとmacOSのネイティブ版があり、Mac版の最低要件はApple M1 Max。ネイティブLinux版は記載されていない。
離れた場所から遊ぶ場合、Steam Remote Play Togetherでホストのローカルマルチプレイをストリーミングする。一人がゲームを起動して友達を招待し、同じローカルセッションに参加してもらう。これはオンライン経由の画面共有型協力プレイであり、専用サーバーや別々のキャンペーン進行を使うネイティブオンラインマッチメイキングではない。一人だけがゲームを持っている場合にも使えるが、接続と配信環境はホスト側にかかる。独立したオンライン画面ではなく、同じランと画面レイアウトを共有する。
友達と同じランを遊ぶスタイルによく合う。二人で同じ部屋に入り、同じ敵に立ち向かい、並んで攻撃チェーンを組み上げていく。体験の中心は一緒に進む昇進ルートで、別々のキャラクターがネイティブのオンラインマッチメイキングで合流する形式ではない。
短くまとまったキャンペーンのループと難点
昇進ルートの説明は簡単だ。フロアに入り、邪魔な社員や幹部を倒し、攻撃チェーンを強化して次の昇進を目指す。新しい技がランの流れを変え、アンロックやサイドモードがCEO戦のあとも戻ってくる理由になる。友達がオフィスの乱闘に加わるのに、長いクラスシステムを覚える必要はない。
一方で、中心となる遊びは戦闘の連続だ。分岐する物語、固定のオンラインチーム、協力セッションごとに異なる多彩な目標を求める人には、焦点が絞られている。配達、オートバトラー、Neurolinkはゲーム全体の選択肢を増やすが、協力プレイの核は物理演算を使った昇進ルートにある。戦闘は混沌として見え、技によって使いやすさに差もある。ビルドの面白さは技をつなぐことにあり、強化のたびに役割が変わることではない。
長く遊ぶと、次の部屋で戦うという目標が続くため、流れが繰り返しに感じられることがある。使い道の少ない技もあり、新しい攻撃を解放しても遊び方が必ず変わるわけではない。変化を生むのは技、危険、敵、サイドモードの幅であり、協力目標の奥深さではない。
Stick It to the Stickmanは、分かりやすい目標とランごとに変わる攻撃チェーンを備えた、騒がしく画面を共有する格闘ゲームを友達と遊びたい人に向いている。一緒に会社を上り、同僚を危険物へ吹き飛ばし、CEOの座がまた無給インターンへ戻るきっかけになるのを見届けよう。Steam Remote Play Togetherなら同じローカルセッションをインターネット越しに配信できる。ネイティブのオンラインマッチメイキングを求めるなら、別のゲームを選びたい。